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10年来、それ以上に渡り心の友であり師である写真家、久保田昭宏さんからportfolio (作品集) が送られて来た。9月13日から4日間、国立にあるギャラリービブリオで開催される個展『夢の入り口、それとも出口?』に合わせて作成されたportfolioは写真22点、コラージュ8点の計30点で構成。
近年は東京を避けているので、めっきりお会いする機会が減ってしまったが、写真やコラージュ作品を『空想装置』のブログに意欲的にUPされているのを見て、久保田さんの近況をひっそり確認している。 写真を始めるずっと以前から知り合いで、美しいアートや小説、詩などをたくさん知っていて、今著者が好きな作家の多くはすべて久保田さんに教えてもらった。感性も人一倍豊かだったが、表現法を模索して人知れず悩んでいたのだろう (当時はそんな悩んでいる風には見えなかったが)。 2006年に写真家としてのキャリアをスタート。独創的な作品を次から次へと湧き出るようにブログにUPし始める。写真という表現法を得て、久保田さんの羽の生えたような想像力が形になるのを見て、振り返ってみれば写真を始める前、10年くらい前の当時は実はいろいろ悩んでいたんだな、と今になって思う。 昔から青色の表現にこだわっていて、明るい空のような青から、夕刻時の夜になり切る前の深い碧まで、様々な表情の青を作品の中で見せてくれる。写真を始めて数年は、全体的に青一辺倒だったような気がするが、ここ数年は色のバリエーションが増えてきたように思う。色に対する自由度がキャリアを重ねていく中で増してきたのかも。 著者が一番好きなのは、青を基調にモチーフを2、3点に絞って展開するコラージュや写真作品。ここではないどこかの摩訶不思議な風景を少ないモチーフで作り上げるのは、まるで魔法を見ているようだ。レトロな趣の女性や男性をモチーフに使った作品も時にユーモラスで時に懐かしい。それとある一定期間、同じモチーフを使い続けるのが実験的で面白い。 ある時期は、しなやかな女性の手だったり、メビウスの輪、鳥、そして久保田さんの中で最近のマイ・ブームは金魚のようだ。時々ストリート・フォトグラファーにもなる。街のスナップ写真や、路地裏の野良猫たちの写真も心が和む。 『空想装置』のブログを見て興味を持たれた方は、東京は国立のギャラリービブリオに足を運ばれたし。古民家を改装したギャラリーで、畳敷きの部屋で作品を鑑賞する珍しいスタイル。個展の出展数は40点。期間は9月13日(金)〜16日(月)まで。 詳細は『空想装置』HP、あるいは『空想装置』ブログまで。
by azzurrotree
| 2013-09-11 21:14
| Photography/写真
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