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本日から第2回Kyoto Graphie国際写真フェスティバルが始まっている(5月11日まで)。
今年は下鴨神社や歴史的建造物など京都らしい場所も含め、市内15か所で写真展を開催。虎屋京都ギャラリーでは、写真家・瀧澤明子によるコロタイププリント作品を展示中。 関連イベントとして、ロンドンにある国立近現代美術館テート・モダン (Tate Modern) の写真・国際美術部門チーフキュレーターのサイモン・ベーカー氏 (Simon Baker) と、瀧澤氏のトークがあったので聴きに行った。 ちなみにコロタイププリントとは約150年前にフランスで発明された印刷技術で、ガラス板(原版)にネガフィルムを直接焼き付け、紙に印刷するので精緻な画が得られる。 デジタル写真は画素なので点の集合体だが、コロタイプはデジタル信号処理はもちろん無いので、限りなく原画に近い質感。手作りアナログな版画といえば分かり易いだろうか。実際製版・印刷の工程は手作業なので、大量生産には向かない。洋・和紙問わずどんな紙にも印刷でき、インクの耐久性も強い。特に漆黒から薄墨まで黒色の微細な階調の変化が美しい。職人の技と感性が光るまさに工芸品である。コロタイプは時間と手間がかかり、仕上がりは職人の力量に拠るところが大きい。 京都にある便利堂は創業明治20年(1887年)、コロタイプ技法を1世紀以上に渡り継承し、特に多色刷り(カラー)コロタイプの技術を有する世界唯一の工房だそうだ。 100年以上前に最先端だった海外の写真技術を貪欲に取り入れ、アンティークとなった今でもその技術を継承していく京都という地は、伝統とモダンが共生する場所であると同時に、モダンや革新を伝統に育てていく懐の深い地なんだな、と改めて実感した。 瀧澤明子のコロタイプシリーズの主題は原風景である出身地の福岡であり、自身の家族である。現在は英国を拠点に活動しているからこそ、遠くの故郷に想いを馳せると話していた瀧澤氏。 ただトーク前にギャラリーの展示を一通り眺めた時に「なんだか森山大道と濱谷浩を足して2で割ったような作風だな」と思っていたら、影響を受けた写真家に森山と濱谷の名前を本当に挙げてきたので、聞いているこちらは少々苦笑い。 まだ若い作家が古い技法を用いてどんな作品を作り上げるのか期待していたが。正直言って展示されていた作品のモチーフが鳥居、祠、竹薮、畳、古い家屋など、まるで使い古されたアイテムを眺めている気分にさせられる。いかにも外国人が好みそうな古き良き日本の風景で「何か新しいものを見せてくれ」と言いたくなる。もしかしたら展示以外の作品にはもっと斬新なモチーフもあるのかもしれないが。家族を配した写真の構図は確かに面白いものがあった。 どれも良い写真だと思うが「どこかで見たことがある」という既視感が拭えない。 「コロタイプでしか表現できない時間の重さ」(瀧澤氏)、「同じ黒でも微妙な階調があり、多くの違う黒があることに驚き」(ベーカー氏)、とそれぞれコロタイプの特徴を的確に述べていた。ただコロタイプ独特の風合いは職人の技術の賜物であって、どうやら製版・印刷は工房にお任せみたいだし、どうせならもっと斬新なアイデアで挑戦しても良かったのでは。 「作家自身まだ試行錯誤している」とベーカー氏が触れていたが、コロタイプという伝統的手法を用いて、若い作家なりに何か新しい写真の可能性を示して欲しかった。 ベーカー氏もせっかくロンドンから来たのに、進行役のような役目で作家に質問するばかりだったのも残念だった。Tate Modernの現状や写真コレクションの話をしてくれたら面白かったのに。1時間のトークも対談だし、通訳が入るから実質30分未満の内容やしなぁ。 休日に朝11時のトークは辛い、時間早過ぎるわ〜。 #
by azzurrotree
| 2014-04-19 22:58
| Photography/写真
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Comments(2)
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