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前回のエントリに引き続き、LACMAで開催中の北園克衛展"Kitasono Katue: Surrealist Poet"関連のニュースをお届け。
ロサンゼルスから北園克衛展のパンフレットが届きました〜! 表紙は『オノレ・シュウブラック氏の減形』(1960, gelatin silver print)。 ギョーム・アポリネール作の短編『オノレ・シュウブラックの失踪』をモチーフにした写真作品。人妻との密会の最中に銃を手にした夫に踏み込まれ、裸のまま逃げ出す間男。あまりの恐怖に「このまま壁の中に消えてしまいたい」と願った瞬間、本当に壁の中に姿を消してしまう、という摩訶不思議なストーリーを再現。壁にくっきりと浮かび上がる一糸まとわぬ男の後ろ姿と、壁際に転がっている靴がなんだか可笑しみを誘う。 中身はこんな具合。 北園主宰のVOUクラブは1935年に結成され、様々な芸術分野からのアヴァンギャルドの結成を目的にしていた。機関誌VOUは1978年の北園の死まで160号が刊行された。北園が編集・デザインを手がけたVOUは今では古書店で高値で取引されている。無駄を削ぎ落しつつも、遊び心を忘れない北園のデザインは今見ても斬新。 1960年代後半、プラスティックポエムと名付けて造型詩を発表。 プラスティックポエムは、ラインやスタンザを必要としない詩そのものの形態であり、リズムや意味を必要としない「詩のための装置」である、と宣言した北園。言語を介さない詩を写真という媒体で表現するプラスティックポエムは世界各国で高く評価された。言語に拠らずポエジーを演出するプラスティックポエムは、美術に限りなく接近した詩ともいえる。 北園はひとつの表現に留まることはなかった。詩、写真、装幀、グラフィックデザインと多彩な活動を展開し、自身で確立したスタイルを自ら壊して次に進む、前衛的な姿勢を生涯貫き通した。 このパンフレット、実は綴じられていない代わりに奇妙な切れ込みが入っている。 開くと大判ポスターになるのだ〜! 無料のパンフレットにここまで手をかけるデザイナーの意気込みと気合に感動すら覚える。紙もペラペラの安物ではない。紙の質にまでこだわっている。2010年の世田美の展示でも感じたことだが、展示をレイアウトする学芸員やスタッフ、印刷物に関わるデザイナー誰もが皆、北園の美意識に敵うべく、本当にクオリティーの高いものを作ろうと、持てる全ての能力を注ぎ込んでいるのが分かる。北園の作品というのは、時代を超えて人々の感性を刺激し続けているのだな、とその偉大さに改めて気付かされる。
by azzurrotree
| 2013-08-24 18:58
| Photography/写真
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